超駆庵

ひまつぶし

ニュースパイラルCCの話。


表題の通り、以前から気になっていたZEBRAの産学協同プロジェクト「ニュースパイラルCC」を買ってみた。シャーペンの方。


なんか変なデコボコが付いてるので握りやすいとかそんな方向性なのだろう。



こんな感じ。グリップはやや凹み。このタイプのグリップって絶対持ちにくいはずなんだけどなぁ。もしかしたら世間一般の皆様はこの凹んだグリップの方が握りやすいのだろうか。若い頃からDr.Grip使ってたからとかそんな理由で。


軸に変な溝が付いてる。この溝に指が上手いことフィットして書きやすいとかその辺なのだろう。



ウネウネ。クリア素材なので見た目はきれい。



持つとこんな感じ。すごくナチュラルに人差し指にフィットする。ウネウネは軸の両側に付いているので左利きの人でも問題なく使える。


さて、この段階でこの製品の致命的な弱点を見つけてしまう。



ちょっと分かりにくいですが、クリップ部分、すなわち溝がない部分を人差し指にあてがった持ち方をした場合、軸の左右のウネウネが合流したところが盛り上がって飛び出しているためにすこぶる酷い持ちにくさになってしまうのである。


共同開発をしたと名前まで載せられている早稲田大学の野呂教授の名誉のためにある程度想像に頼ってこの製品の弁護をしてみると、これは恐らく当初はボールペンしか作らないつもりだったのだろう。ボールペンであれば一定の向きで持っていても太さが変わることもないから常に持ちやすいエルゴノミクス軸で快適な使用感を維持できる。


ところがシャーペンや鉛筆となると話が変わってくる。芯が減って尖った部分が移動してしまうので、軸そのものをクルクルと回しながら書く必要が出てくるのだ。だからこそその手間を軽減させてくれるクルトガがヒット商品になるのだ。

ちなみに私は数文字書いてペンを回すという動作が体に染みついていてクルトガですら回しながら書いてしまうという事案が発生したことから最近はあまりクルトガを使っていません。閑話休題


と、いうことで、ボールペンであればまったく問題がなかったこの商品、シャーペンにしてしまったことで「クルトガシステムも乗ってないのに持ち方を固定するとは何とも間抜けな話ではないか」という残念な結果になってしまったのである。


野呂先生とは面識がないので好き勝手なことを言ってしまいましたが、先生ご自身はシャーペン版の発売にはあまり乗り気ではなかったのではないかと想像する次第であります。もしも当初からシャーペンでも売りましょうとか言ってたのなら、シャーペンを使って字を書かない人なのでしょう。


【補足】

今回私が持ちにくいとケチをつけたのは、私がこんな風に先を余らせる持ち方をするからであって(画像はチト極端ですが)、



このように指を曲げてペン先の方を持つ書き方の人には当てはまりません。


が、ペン先を持つ人にはこの製品のスパイラル構造はまったく不要になるのでやっぱり意味がありません。


ペン先持つ人ならステッドラーやノーマルクルトガも持ちやすいのかな。