超駆庵

ひまつぶし

キネティックシステムの話。

折角なので時計カテゴリも作っちゃいましょうか。


今回取り上げる時計はこちら。

ホンダのロゴと KINETIC SYSTEM の文字。これは親父が定年退職するときに会社からいただいた記念品で、相変わらずメーカー名が入っていないため素性が分からないもの。

取り敢えず手がかりとなるのはキネティックシステムなので検索してみるとSEIKOの時計だということが分かる。大雑把に説明すると、機械式の自動巻みたいに電池いらずでクオーツのような正確な時計、らしい。

時計に時間を確認すること以外の付加価値的なもの、社会的ステータスだとかコレクションだとか、そういったレベルの認識を持っていない私は自動巻は非常に面倒くさいというイメージしか持っていない。


しかしこの時計はケースの幅が35ミリであり、手首が恐ろしく細い(幅は5センチくらいしかない)私にはなかなかいい具合にフィットするのである。G-SHOCKのような大きな時計を付けるとものすごく不格好になるのだな。だから時計を持ち歩くようになった高校時代以降は基本的にポケットウォッチいわゆる懐中時計ばかり使っていた。携帯電話が普及してからは時計自体を持ち歩かず時間を確認するのはもっぱら携帯になった。

で、ひょんなことから時計をいくつか所持することとなり(勘のいい方なら最近の時計記事の連発でご推察出来るだろうが親父が他界したため腕時計をごっそり受け継いだのだ)色々と調べたり直したり法事で腕時計を付ける機会が増えたりした。

腕時計を付ける機会が増えると必然的に腕時計に対する興味も出てくるもので、受け継いだ時計の中ではこのキネティックの時計が私のハートを鷲掴みにしてくれたのだな。ちっちゃくてシックでシャレオツ。

閑話休題


先述の通り乾電池ではなくブンブン振り回すことで蓄電池に電力を貯めるこの時計、ものすごく面倒くさい。電池残量を確認するスイッチが付いているのでチェックをするとフル充電状態になっているにも関わらず3時間もすると止まってしまう。

これアレやろ、蓄電池死んでるやろ。


更にあれやこれやと調べてみるとSEIKOのサービスセンターにメンテナンスをお願いするとどうやら2万円くらいかかるらしいのだ。さすがに腕時計に興味が出始めたとは言えいきなり修理のために2万円払えと言われると躊躇してしまう。蓄電池やパーツだけ買ってきて自分で修理したという方の話もあり、そちらだとパーツ代だけで2000円ほどらしいのだが全くの素人である私が迂闊に時計を開けるのは愚の骨頂である。


私の手元に来たときにはこの時計は止まっていた。キネティックについて調べると1万回くらい振ってやらないときちんと充電できないようなことも書かれている。ある程度振り回して蓄電しているといっても1万回も振っていないのは確かである。

もしかしたら単に蓄電が足りないだけできちんと一度パーフェクトな状態にしてやればちゃんと使えるようになるのではないだろうかという考えに至るのも致し方のないことであろう。


いやさ、携帯電話のバッテリーパックとか充電池なんかのメモリー効果についてはちゃんと知ってますよ。蓄電池が劣化してちゃんと蓄電できなくなるのも知ってますよ。でもさー、「部品交換しました2万円です」言われるとねぇ。ちっちゃなボタン電池で動くクオーツならそこらの時計屋に交換を頼んでも1000円やん。



ということで振ることにしました。10回振るごとに1カウント。この記事を書く前に1400回ほど振りました。ゲームしたりネット眺めたりの片手間に出来るのでそれほどきつくはないのですが1万回はやはり遠い。