超駆庵

ひまつぶし

しおり紐の話。

毎年夏になるとパソコンの熱暴走を危惧して昼間は電源を落とし読書して過ごすのが常になっている。読む本はジャンルこそ多岐に亘るものの新たに購入したものではなく学生時代に購入したものばかりなのであまり新鮮さはないのだけど別段気にすることもなく暑い夏を開け放った窓と高校野球と読書で過ごしている。


中でも毎年必ずシャーロックホームズシリーズを読破している。私が所有しているホームズシリーズは延原訳の新潮文庫であり、21世紀の今日から見るといささか古臭い文章ながら時代を感じるいい本だと思う。

で、だ。先日本屋に行ったときにフト今年は何か新しい本を読むのも悪くないのではないだろうかと思い立ち、文庫の棚を渉猟すると、創元推理文庫のホームズが売っているではないか。フム。毎年読んでいる本ではあるが新しい訳というのも気になるし新潮文庫の方はそろそろカバーがくたびれてきたのでここらで新調してもよいのではなかろうか。


さて買ってきたはよいものの、この創元版、新潮文庫にあったものが存在しない。しおり紐である。私が新潮文庫が好きなのはひとえに例の紐が付いているからであり、新潮文庫の存在価値はあの紐に集約されていると考えている。

ということで先に掲載した創元版の画像でもわかる通りしおり紐をつけた。

なかなか不格好ではあるが、カバーをかけてしまえば隠れるので気にしない方向で。マスキングテープとはいえ紙の本に糊をつけると腐食や虫食いが心配だが私が個人で所有する本だし売る気もないし万が一売ったところで二束三文にしかならないものなので気にしない方向で。

本来ならば織り紐にすべきなのだろうが手芸店で見当たらなかったので普通に3ミリ幅のリボンである。

いくつかの色を買えばこんな具合にオシャレにすることもできる。

最初に紐を余らせてテープで貼り付けて、余った部分を折り返して上からテープを貼ってやれば強度的にも問題ない。不格好だけど。

カバーをかけちゃえば分からない。色違いの紐が垂れていれば傍目にもお洒落に見えるだろう。

リボンは計り売りなのである程度の長さを最初に買っておけばしばらくもつだろう。